Sanyu(サニュ) ~ウガンダで手作りレザークラフトを創る~

青年海外協力隊員がウガンダのシングルマザーを雇用し、レザー商品を開発する様子を綴ります。Sanyu(サニュ)とは現地語で「Happy」を意味します。

突撃!革なめし工場!Part2

Part1はこちらから。

突撃!革なめし工場!Part1 - Sanyu(サニュ) ~ウガンダで手作りレザークラフトを創る~

 

紆余曲折あったものの、なんとか到着した革なめし工場。

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もちろんなめし工場の訪問は初めてで、内心どきどきだけど、そこは外人根性丸出しで工場にずんずん潜入する。

 

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すると、目の前には・・・

 

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革!!(青白いやつ)

 

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革!!!!!

 

そして、さらにずんずん奥に進んでいくと・・・

 

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なんかよくわからんけど、めちゃくちゃでかい!!

 

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しばし圧倒される。

 

工場まで連れてきてくれた人に説明してもらい、

このどでかい太鼓のようなものの中に水と薬剤を入れて防腐処理(=なめし加工)をするらしいと知る。

 

ふーん。そうなんだ。

 

次に見せてもらったのが、排水処理施設。

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なめしには大量の工業用水が発生し、それが環境に悪影響をもたらすことは知っていたので、その確認もさせてもらう。

 

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かなりの設備投資をして、段階を追って排水を洗浄していくことを説明され一安心。

ここがダメだったら、正直革はやめようと思っていたくらいだったので。

 

想像以上に立派な工場に圧倒されつつ、

工場に来た目的はあくまでも「革を買う!」だったので、いざオーダーすることに。

 

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右の男性が生産責任者(当時)。

聞くと、ケニアからわざわざやってきたそう。

ケニアの方がなめしの技術が高いから、ウガンダで働くと給料がいいとのこと。

 

人もよさそうだし、とりあえずオーダーしてみよう!

 

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生産責任者(以下、生)「どれくらいオーダーするんだ。大体、最低オーダー数は牛革10枚分(※)くらいかな。」

※革は、牛の原皮を背中で割って2等分するのが一般的なので、10枚=牛5頭分。

ワタシ「(10枚って、牛5頭分!?そんなに無理。絶対むり)うーん、実はこれからモノづくりを始めていこうと思っていて、まだたくさんのオーダーはできないんだ。今日は3色の革をそれぞれ1枚ずつほしいんだ。」

生「1枚ずつ!?それは少なすぎる。第一、そんなに少量のオーダーだと、塗料の調整がとても難しいんだ。」

ワタシ「そうなんだ。。。でも、今回は本当に最初だからこのオーダーなんだ。もしこれで試作品を作って、販売が上手くいったら次回以降はたくさんオーダーできると思うから!お願い!!」

生「うーーーーーーん。。。わかった。今回だけだぞ!」

ワタシ「ありがとう!!!じゃあ、(カラーチャートを見せてもらって)茶色系のこれ、あとこの色とこれ、合計3色お願いします。」

生「わかった。この3色だな。やってみる。ところで、革の厚さはどうするんだ?」

ワタシ「厚さ????なにそれ????」

生「作りたい商品によって、厚さが異なるだろう。どんな厚さがいいんだ?」

ワタシ「(やばい、厚さなんて全然考えてない・・・!)うーん・・・(焦)、まぁとりあえず特になんもしなくていいよ。なめして、染めてくれればそれでオッケー!!」

生「(苦笑しながら、しばし沈黙)・・・わかった。じゃあそれでやってみるぞ。」

ワタシ「ありがとう!ちなみに、いつまでにできるかな?なるべく早い方がいいんだけど。」

生「そうだな、大体2週間くらいかな。いまのオーダーをさばいてから対応することになるから。」

ワタシ「2週間だね!わかった、ありがとう!!」

 

こんな感じの素人丸出しのやり取りをしながら、何とかオーダー完了!

 

意気揚々と任地に戻り、待つこと2週間。

 

作業が完了したら電話くれて、カンパラの革の小売店に持ってきてくれるはず。

 

しかし、音沙汰なし。

 

「やっぱりか・・・」と暗い気持ちで生産者に電話する。

 

ワタシ「あ、おれだけど!いつ生産完了するかな?」

生「まだちょっと手が付けられないんだ。もう少し待ってくれ。」

ワタシ「もう少しってどれくらい?早く欲しいんだよね。」

生「あと1週間待ってくれ。」

ワタシ「わかった!よろしく!!」

 

1週間後。

 

音沙汰なし。

 

再度、半ギレで電話。

 

ワタシ「ちょっと!!早くしてよ!頼むよ!!」

生「(若干テンパりながら)わかった、わかった。今やってるからあと1週間待ってくれ!」

ワタシ「本当に一週間だね!?それ以上待たないからね。」

 

1週間後。

 

音沙汰なし(やっぱり!)。

 

本格的にキレる。

 

ワタシ「ちょっとーーーーーーーー!!!!!早くしてよ!もう1か月経ったよ!」

生「今本当にやってるから!!明日出来るからもう少し待ってろって!!」

 

と、最初の弱気なオーダーの時から立場がすっかり逆転。

すったもんだのあげく、1カ月以上かかって、ようやく革を手に入れたのでした。

 

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(↑これではないんだけど・・・参考までに)

 

さて、ようやく革は手に入れた。

 

でもモノづくりのためには、革だけあっても仕方ない。

 

並行して、工具の調達、そして独学のための準備もコツコツと進めていきました。
そちらはまた次回!